ピルは、含まれる黄体ホルモン成分の種類で第1〜第3世代ピルに分類されます。1960年代にはノルエチステロンが開発され、ピルが経口避妊薬として使用されるようになりました。これが第1世代ピルです。第一世代ピルの黄体ホルモン剤は作用が弱いので多くのエストローゲンの助けを借りていました。エストロゲンが多いと、血栓症、乳がん、子宮頸がんのリスクが高まるという報告や、肝障害などの副作用が報告され、WHOは卵胞ホルモン量を50μg未満にするように勧告しました。
そこで、卵胞ホルモン剤を50μg未満に抑えた低用量ピルが開発されました。卵胞ホルモン剤を50μg未満に抑えた低用量ピルを作る方法は2つありました。一つは単純な方法です。卵胞ホルモン剤を50μg以下に抑え、代わりに黄体ホルモン量を増やす方法です。こうして出来たものが第一世代低用量ピルです。もう一つの方法は新しい黄体ホルモン剤の開発です。
卵胞ホルモン剤を50μg未満に抑え、なおかつ黄体ホルモン量を増やさないためには新しい製剤を開発するしかありません。そこで開発されたのが、レボノルゲストレルという第2世代の黄体ホルモン剤です。第2世代低用量ピルが開発されたのは1960年代末のことです。第2世代ピルは低用量のエストロゲンでも、しっかり効き目がある画期的な製品でした。ところが、第2世代の黄体ホルモン剤には思わぬ弱点が潜んでいました。男性化症状(アンドロゲン作用)の問題です。この問題を克服するための1つの方法は、2相性ピルや3相性ピルにして黄体ホルモン量を段階的に変化させることでした。
次は第2世代並の効き目がありアンドロゲン作用を少なくする事でした。1980年代には、男性化症状(アンドロゲン作用)を抑えるデソゲストレルやゲストデンという新しいタイプの黄体ホルモン剤が開発されました。第3世代ピルは第2世代ピルが代謝されていく過程に注目し、アンドロゲン作用が生じるのを防ぐことに成功しました。これを用いたピルが第3世代低用量ピルです。
第一世代ピルではどうしても、黄体ホルモン量が多めになる傾向があります。しかし、アンドロゲン作用が少ないことから、マイルドなピルとして根強い人気があります。ピル発祥の国アメリカでは、第一世代ピルが主流となっています。
第二世代ピルは、本格的な低用量ピル時代をつくったピルです。黄体ホルモンの効き目が強いことを生かして、黄体ホルモンの総量が低く抑えられています。非常によく工夫された3相性の形を取ることが多く、欠点を抑え長所を生かすことに成功しています。しかし、メリハリがかえって負担になる方やアンドロゲン作用に敏感な方もいます。
第三世代ピルは、第一世代ピル、第二世代ピルの弱点を克服していて、またたく間に世界中の女性の支持を得ました。しかし、20年弱の使用実績期間に不安を感じる方もいます。














