第3世代ピルは、最も副作用の少ないピルとして普及していきました。ところが、第3世代ピルには、血栓症を引き起こす危険性が第2世代ピルと較べて高いという報告がなされました。イギリス・ドイツ・ノルウェーの3カ国では規制措置が取られました。これをきっかけに規制措置の取られなかった国でもピル離れが起き、中絶が増加したともいわれてています。1995年のことです。
ところが、きっかけとなった調査の問題点が次々と指摘され、第2世代ピルと第3世代ピルでは血栓症を引き起こす危険性の差はないと考えられるようになりました。(世界の研究状況のレビュー 英文)ドイツでは1997年に、イギリスでは1999年に、第3世代ピルに対する規制が解除されました。
第3世代ピル問題の決着がついた後の平成11年6月2日に、日本では低用量経口避妊薬(ピル)の承認を「可」とする中央薬事審議会答申が出されました。その際、「第三世代のピル「マーベロン」(日本オルガノン(株)申請)については、第二世代のピルに比較し血栓症のリスクが2倍とのWHOの疫学調査報告を否定し得ないことや諸外国における対応状況を踏まえ、処方にあたってはその他のピルが適切でないと考えられる場合に投与を考慮する(第一選択薬とはしない)旨を添付文書に盛り込むこと。」とされました。
この処置に対し、オルガノン社は世界の研究動向や諸外国における対応状況を踏まえていない不当な結論だと反発したと伝えられています。また、オルガノン社は日本企業と提携せずに単独申請だったことが影響したのではないかともささやかれました。
ともあれ、いじけた?オルガノン社は日本での販売を見送ることを決めてしまいました。日本では、第3世代ピルが手に入らなくなりました。ピルは解禁されましたが、欧米と較べて十数年間の遅れは依然として残ったと見ることもできます。










