奇跡のED治療薬のバイアグラ。言うことを聞かなくなった不肖の息子が起立するようになって、ペレが言うみたいに、みんなハッピーなラブライフをエンジョイしているのかな?
もちろんそういう人だってたくさんいるけど、アメリカではバイアグラが原因で離婚するケースが急増しているんだって。ニューヨークで離婚訴訟を専門に扱っている弁護士、ラオウル・フェルダーさんの事務所では、バイアグラが原因の離婚訴訟をすでに70件もあつかったそうだ。特に夫が50歳以上の場合が多い。
理屈はかんたん。立たなくなってしょんぼりしていたオヤジが、バイアグラでギンギンになった場合、そのパワーをカミサンに向けずに若いね〜ちゃんとの浮気に向けてしまうのだ。
高齢者がやれるようになると、よそ見をしだすんですよね。もっと若い緑の牧草がはえている牧場に行く。離婚したカップルはバイアグラを理由に挙げたりしないけど、原因の一つであることは間違いないよ。
とフェルダーさんは言う。デトロイトの離婚弁護士、ケネス・レッジオさんが扱ったケースにはこんなのがあった。
教会で長老を務め、4人の子供がいる男性が妻に秘密で医師からバイアグラを処方してもらい若い女と浮気をしていた。ある日、妻がバイアグラと処方箋が入った薬袋を発見、錠剤を数えると8錠残っていた。何食わぬ顔で街に出かけた夫が帰ってきた後数えてみると1錠しかない。
奥さんはこれでプッツンしちゃったんだ、とレッジオさんは言う。2人は離婚したそうだ。
全然違うケースもある。長い間、連れ添って性的な関係が次第に薄まってゆき、ほとんどセックスレスになっている休戦状態の夫婦。この関係にバイアグラが入ってくると、もうセックスをしたくなくなっている妻には、セックスは苦痛だし、やる気マンマンの夫は嫌悪の対象以外の何者でもなくなってしまうという。
とは言うものの、男は新しいオモチャを手に入れると、それで遊ばずにいられないようにできてるんだよなぁ……
とため息をつくのは先出のレッジオさん。まったく。立たなきゃ立たないで不幸だし、立ったら立ったで新たな問題が出てくるとは……人間はサディストの神様から男女問題で苦しむようにプログラムされてるんだ、きっと。














