体外受精は、ヒトについて研究がなされたのは1944年ごろからです。その後、研究が進み、1978年にはイギリスのチームで世界で第一号の体外受精がおこなわれ、妊娠、分娩に成功したことはご承知のとおりです。イギリスの第一号の体外受精をした方は、36歳のイギリス人で、卵管閉塞症で手術によっても卵管を元にもどすことができず、腹腔鏡で採卵をし、体外受精後72時間で受精卵を子宮内にもどして移植したものが成功したため、この情報が全世界を駆けめぐったのでした。
ところで、体外受精については略号がたくさんでてきますが、主なものをご紹介します。まず、体外受精法を中心とした先進技術は一括して補助的生殖技術ARTと言います。また、体外受精胚移植はIVF-ET、配偶子卵管移植はGIFT、卵細胞質内精子注入法はICSI、囲卵腔内精子注入法はSUZI(subzonaiinsemination)と言います。
以上は受精の仕方の効率を考えたり、どのように受精卵を移植するかの方法であり、それらを略したものです。ながったらしく言わなくともこのように言うとわかるのです。これら全てを説明するわけにはゆきませんから、今回は、一般的な体外受精胚移植IVF-ETのことを中心にお話ししてゆきます。
黄体ホルモンの投与と受精の方法を説明します。体外受精胚移植IVF-ETは、文字どおり妻の卵巣から取り出した卵子と、夫より採取した精子を体の外で一緒にして受精させ、それを妻の子宮の中へ注入し、移植させたものです。これだけだと簡単そうに思えますが、体外受精胚移植IVF-ETをすることによって全てが成功するわけではありません。このような操作は、自然の状態とは違うということではないかと思われます。
卵巣刺激法
卵巣刺激法は、複数の卵胞成熟させて採卵したようがよいために行われます。 ヒト性腺刺激ホルモンを注射することによってしますが、 この際患者さん自身の脳下垂体から排卵に関与する黄体ホルモンの分泌を抑えるためのホルモンも投与します。
採卵
採卵はヒト絨毛性ゴナドトロピンを投注射の約36時間後、経膣的に超音波を見ながらおこないます。
体外受精
体外受精では、採卵後卵の前培養をおこない、予め用意しておいた(前培養された)精子を一緒にして、 受精がうまくいっていたら、さらにその受精卵の培養を続けます。
受精卵の子宮腔内への移植
受精卵の子宮腔内への移植します。
受精卵移植後の管理
受精卵移植後の管理としては、感染防止として抗生物質の内服や、 自然排卵でないため黄体ホルモンが分泌されていないので、連日の黄体ホルモンの投与が必要になります。
なお、多数の受精卵を凍結保存して必要なときに再度受精卵を移植する方法も確立されつつあります。














