女性割礼とも呼ばれるおまんこ切除 ( Female Genital Mutilation、FGM ) を行う習慣はアフリカ諸国にとどまらない。多くの移民を受け入れているスイスでも医師が性器を切除された女児に直面するケースが増えている。スイスユニセフでもスイスで行われる全てのおまんこ切除を法律で包括的に罰するように呼びかけており、抑止的な法案が提案されている。
おまんこ切除は古くからある宗教的、儀式的習慣としておもにアフリカ諸国とアラブ諸国、アジアの一部で行われている。一般に女性の性欲をなくし、貞節や処女性を守るために行うといわれている。 ユニセフの推計によると世界で1億3000万人の女性が性器切除の被害に会っている。世界では毎年、300万人の4〜12歳の女児が性器を切除されているという。
だが、施術時の炎症、大量出血や激痛、エイズ感染のリスクだけではなく、長期的な後遺症も大きい。性交時の苦痛や恐怖の他に妊娠時の合併症、泌尿器生殖器感染症、母子の出産時の死亡率も高い。また、女性が受ける心理的な打撃は計り知れない。
ユニセフの推計ではスイスだけでも約7000人の性器切除を受けた女性がおり、スイスの法律はこれらの女児を十分に守っていないという。
「これら性器切除はスイス人の医者によって行われているわけではなく、秘密に行われている」とスイスユニセフの事務局長、エリザベス・ミューラー氏はいう。多くの場合は女児が出身国に帰国した際に行われるか、あるいは施術者がスイスに出向いて行われるという。
現行のスイス刑法ではWHOで定義されているおまんこ切除の2つの方式、クリトリス切除と性器縫合が重い傷害罪に該当する。その他の2つの方式はこれに該当しない。このため、性器切除という行為全体 ( スイスに住む子供を外国に連れて行って施術することも含め ) を包括的に禁止する法案が昨年12月の連邦議会に提案された。
ミューラー氏はおまんこ切除をはっきりとスイス刑法で禁止することはこれが明確に犯罪行為であるということを示す意味があるという。「おまんこ切除は健康な体に行う人権侵害です。許されるべきではありません」
アフリカ諸国の移民が増えている欧州ではこの問題に直面し、既にオーストリア、ベルギー、フランス、イギリス、ノルウェー、スペインとスウェーデンでは法律で禁止されている。
おまんこ切除に反対することは外国の文化への侵害だという批判に対してミューラー氏は「全ての文化は人体をどこまで傷つけていいかといったことに独自見解があります。しかし、おまんこ切除は何世紀にもわたって健康問題を脅かすことになりました。女児の死亡や女性の出産時の死亡につながっているのです」














