「若ハゲ」が増えたのは戦後になってからであるという説を多く目にしますが、薄毛に対する意識や世間の目が向くようになって、クローズアップされたからこそ、サロンに通う人が増えたのかもしれませんし、実際のところ、どれだけの割合で薄毛に悩む人が増えているのかという正確な情報はありません。
ただ、最近は特に、電車の車内や町で見かける若い男女の頭皮が透けていたり、髪が明らかに細くなっている人が目に付くようになってきたように思います。芸能人でもそうですよね。
目に付くようになってきたということは・・・それだけ実際に、薄毛の比率が増えているのではないかと思っています。
体も健康で、新陳代謝も活発なはずの若い男女に抜け毛が増えているとしたら、その原因が全て「毛根(毛球)」によるものとするのは少し疑問に感じますね。そこで、今一度発毛の原理を調べてみると・・・一つの理論に突き当たります。それが「皮脂腺説」です。
世界17カ国で特許認可の発毛理論「稲葉理論」
発毛理論「皮脂腺説」を提唱したのが日本のワキガ治療の第一人者として知られる稲葉益巳博士です。ワキガ治療の功績で1979年に日本医師会最高優功賞も受賞しておられるようです。その「皮脂腺説」も、ワキガ研究の過程で誕生したもので、この学説が学会で注目を集め、日本、カナダ、EC7カ国を含めたヨーロッパ諸国など世界17カ国で特許を取得。
国際的にも権威を持ち、ノーベル賞レベルの学術書のみを発行することで有名なドイツの出版社、シュプリンガー・フェアラーク社から 1996年、ご子息の義方氏との共著で「Androgenetic Alopecia」という英文の専門書を発行しています。また、1999年には「男性型脱毛症」として日本語版も出版されました。
「皮脂腺説」による発毛のメカニズムとは?
以前は「毛球」部が毛の中枢であり、毛は「毛球」から生じるとされていましたし、髪に重要な影響を与える男性ホルモン(テストステロン)は「毛球」に直接運ばれ、育毛を促進すると言われていました。
ところが、稲葉博士の研究の過程で、実際には「毛球」を除去しても発毛することが判明したというから驚きです。
発毛の中枢は、「毛球」よりも表皮に近い部分にある「皮脂腺」にあり、この皮脂腺からまず毛芽が生まれ、それが毛を形成しながら下降し、最終段階で「毛球」が出来上がるというのです。また、男性ホルモンも、まず皮脂腺に働きかけ、酵素と結びついてより強力な男性ホルモン(5αDHT)に変化して毛を育てることがわかり、「皮脂腺説」となりました。
なぜハゲや薄毛がおこるのでしょうか?
稲葉博士が提唱した「皮脂腺説」によると、その原因とは毛を作り出す皮脂腺の肥大によるというもの。本来、髪や肌に潤いを与えるはずの皮脂腺が肥大すると、内部に酵素(5αリダクターゼ)が過剰発生することになります。
そこに、男性は睾丸、女性は副腎等で生産される男性ホルモンが血液を通 して結びつくと、より強力なホルモン(5αDHT)になります。これが適量 なら毛髪を促進させるのですが、オーバーすると栄養過多の状態が起こります。
植物でいえば、いわゆる「根腐れ現象」が起きて、それが育毛を阻む原因となるというものです。こうなると、生えてくるのは弱々しい細毛になり、やがては抜けてハゲになってしまうのです。
皮脂腺の肥大はなぜおきるのか?
「皮脂腺説」では食生活の欧米化を原因に上げています。 日本人の食生活は米を主食にし、魚や野菜をおかずとしてきました。しかし、戦後肉食が食卓にのることが多くなり、牛乳やバター、チーズなどの乳製品も広まりました。
こうした動物性たんぱく質は、日本人の体格をリッパにした反面 、動物性脂肪の取り過ぎというデメリットももたらしたのです。こうした食生活の変化が、脂肪摂取量 を増やし皮脂腺を肥大化させていると述べられています。














